ヤング ブラック・ジャック

生体間心臓移植
この時代にあって、その言葉はどんな外科医にとっても特別な響きがあった
お前がやるんだよ、他に誰がいる?
医学生・間黒男に突きつけられた難題と誘惑
惑いの中に震えるメス
この手術、天地に恥じないと言えるのか?
『拉致』
ブラック・ジャックになった今なら言える
迷いの無い医療など、どこにも無いのだと

ベトナム戦争
ブラウン管の中からこれでもかと飛び出してくる悲惨な映像に、世界は揺さぶられた
澎湃として起こる反戦の声
その声に背を押されたかのように、戦闘当事者の中からも行動を起こす者が現れた
戦場から、そして国家からの逃亡
『脱走兵』
世界は欺瞞に満ちている
だが、一個の命と向き合うこの道は、ただひたすらであるしかないのだ

戦場
骨を砕き、肉を裂く
鉄と炎のこの世の地獄
命など羽毛より軽い
死なすものか
銃弾の中、命を晒した医療行為の意味が問われる
数百万の人間が犠牲になっているのに、たった一人の命を救ってどうなる?
『ベトナムにて その1』
目の前の一つの命が、地球七十億の命と繋がっている
それが答えだ

どこへでも行く、そこに患者が待っているなら
激戦地へのダイブも辞さず、狂気と紙一重の医者
戦場のレジェンド、噂の軍医
それがどうした?
医者というなら当たり前
北も南もあるものか
そこに患者がいるのなら
『ベトナムにて その2』
類は友を呼ぶ
メスの捌きで、互いがわかる

寓話が一つ
川岸でサソリが蛙に頼んだという
俺を向こう側まで乗せってってくれ
蛙は答えた
やだよ、君は刺すから
そんな事はしないさ、そんな事をしたら俺も溺れてしまうじゃないか
それもそうだと背に乗せて、川の真ん中まで来たら、サソリがブスリ
そんな馬鹿な
『ベトナムにて その3』
俺達を信じろ
俺達はサソリじゃない、医者

人種差別
リンカーンの奴隷解放宣言から百数十年
だが、人類は未だこの問題を完全に解決したとは言いがたい
肉体は痛覚を持つ
痛みを感じる事によりその身を守る
更に言うなら、心も痛覚を持つ
心も、痛いと叫ぶのだ
『苦痛な気革命 その1』
痛みを感じろ、体で、そして心で、全身で

PTSD
心的外傷後ストレス障害の略である
中でも、戦闘ストレス障害は、人類固有の物であろう
それは、過酷な戦場で出会ってしまった逃れようのない恐怖、あるいは、刻みつけられた良心の呵責から生み出される
『苦痛な気革命 その2』
戦争という宿痾を持つ我々は、兵士のみならず、この苦しみと常に隣り合わせだ

故人曰く、人間は人間として生まれてこない
人間は日々の営みの内に、願い、望み、苦しみ、そして喜び、やがて諦める事によって人間になるのだという
成長には痛みを伴い、結果は必ずしも実りを得られるとは限らない
試練は時に、耐え難くもある
『無残帳 その1』
待てよ、それはまさに医者になる道とそっくりじゃないか

光があれば影を生む
その光が強ければ強いほど、貼りついた影は濃く深く、時に漆黒の闇となる
例えとしてはシンプルだ、わかりやすくもある
だから、だからこそ、この身に起こった事は運命だというのだな
だが覚悟しろ、ポジとネガとは反転もある
『無残帳 その2』
不条理だが、全ての事に因果関係はある
それが世界だ

主文、被告を死刑に処す
人は人を裁く、法と正義の名の下に
お前の手術がなければ事件は起きなかった
そのメスが殺人鬼を生み出したのだ
なるほど、人は己の利のためにそんな理屈も吐き出す事ができるのか
だがこの道に理屈はいらない
『無残帳 その3』
例え明日には虐殺の王になろうと、医者はその生命のためにメスを振るう

時は止まらない
身を捨てるほどの祖国はあるかと問う詩人がいた
立て、目を覚ませと腹かっさばいた作家がいた
若者は石を投げ、角材を振るった
だが、疾風怒濤の時代は去った
破れる者は破れ、帰る所のある者は帰った
『競争の季節』
ブラック・ジャック、お前の戦いはこれからだ
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テーマ : アニメ - ジャンル : アニメ・コミック

Tag : 医者 大塚明夫 ヤングチャンピオン 大熊ゆうご ブラック・ジャック ブラックジャック 手塚治虫 次回予告 予告 アニメ

コメント

疾風の塔→疾風怒濤

No title

なおしました→ありがとうございました

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